2012年12月08日

パッサカリアとフーガBWV582:管楽オーケストラ版に関する補足説明

現在未出版(自己管理楽譜)のスコア、J.S.Bach「パッサカリアとフーガ ハ短調BWV582」管楽オーケストラ版に関する補足説明です。

スクリーンショット 2020-02-12 13.43.52.png


この編曲作品におけるコンセプトは以下の通りです。

室内楽と大合奏の融合による音響対比、人力によるパイプオルガン的表現

オーケストレーションではオルガンのレジスター(ストップ)効果を大規模に取り入れ、大きなダイナミクスの対比と多彩な音色変化を特徴としています。吹奏楽と似ている部分もありますが打楽器群や弦ベースは一切含まれない管楽器のみの編成で、表現的にはパイプオルガンそのものの響きを目指した編曲と言えるでしょう。

INSTRUMENTATION(編成)
1.png

通常定席を持つサキソフォン群は含まれず、代わりに低音木管のコントラバス・クラリネットやダブルバスーンが採用され、金管群においてはコルネットを追加した、少々硬質な響きを持つ編成です。イメージ的には「吹奏楽+金管バンド」といった感じでしょうか。

セクションパートであるクラリネット群とチューバーは曲中で細かな分奏(div等)が行われる事から室内楽のような繊細な合奏技術を要する場面も多々現れます。また曲の規模が大きく、ダイナミクスも大きく変動する関係上、全奏者にはそれ相当のスタミナも要求され、特に後半部の低音金管群は無窮動的な動きが連続するのでブレスタイミングを十分に考慮しておく必要があります。

●曲全体の流れとして
Passacaglia
パッサカリア.png

この編曲ではパッサカリア主題が聞こえるか聞こえないかの弱音から開始されるのが特徴で、第7変奏までは室内楽的な響きが保たれます。第8変奏から徐々にダイナミクスが高まりつつ第12変奏のフォルテッシモで一区切り付けます。第14変奏からのフルート群を中心とした透明感ある分散和音のフレーズは前半部の聞き所ですので繊細で美しい演奏をして下さい。この部分で圧縮された音響は第17変奏から一気に爆発し、パッサカリア終結部である第20変奏でクライマックスを迎えます。

Fugue
フーガ.png

パッサカリア同様に室内楽的な雰囲気で主題が開始され、様々な楽器による「音色旋律」によりフーガ主題は次々と連結されていきます。徐々にダイナミクスを強め音響を圧縮しながらリハーサル番号27のフォルテッシモで擬似的なクライマックスを形成しつつも、更にダイナミクスは増大し、最終コーダー(リハ番号29)のfffで曲は華麗に閉じられます。

尚、上記のスコア(※パート譜はありません)は現在無料配布中です。ご興味のある方や団体様がおりましたら遠慮なくご連絡下さればと思います。
posted by アッキー at 19:03| 北海道 ☔| Comment(0) | 吹奏楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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